【百合レビュー】『その日に残るかけらのために』人生の最後を迎えるとき、想い出すものは何ですか?

百合レビュー

こんにちは!あどぽっぽです。(@adpoppo_blog)

今回は、ジャンプ+読切作品『その日に残るかけらのために』の感想です!

作品紹介

作品名『その日に残るかけらのために』
著者ななせ悠
巻数読切(46ページ)
掲載ジャンプ+

本作はWeb漫画サイト「少年ジャンプ+」で読切として掲載された作品です(こちらで読めます)。

著者のななせ悠先生は、百合の同人作品などを描いている方のようです。

この作品を読むまで存じ上げませんでしたが、ちょっと太めの線でクラシックな雰囲気のタッチがとても好み。

作品の感想

主人公・あきはゆうかという女性と付き合っている。
バリバリ働いてあきと生きていく人生を考えているゆうかに、フリーターという立場の違いもありあきは重さを感じている。
好きなのに、相手を困らせると思って本当のことを伝えられない。
そんな時、祖母の友人が亡くなる間際に、隠してきた想いを祖母に伝えたのを聞いて、あきも決心をする。

28歳フリーター×36歳キャリアウーマンの百合かと思ったらおばあちゃん百合もあった衝撃。

人は死の間際に、走馬灯のようにこれまでの人生を思い出すと言います。

思い出した人生が幸福なものだったら良いのですが、伝えられなかった想いや、犯してしまった過ちなど、後悔するような思い出は正直あってほしくないものです。

今際の、せつない言葉。

いちこおばちゃんが亡くなる間際に告白した「うちなっちゃんのことすきやねん、ごめんな…」という切ない言葉。

いちこおばちゃんもきっと、意識がはっきりしていれば死ぬまで秘めておくはずだったのだと思います。

告白すればきっとなっちゃんを困らせてしまう。

そんな優しさから想いを秘め「普通」に家庭を作ってずっと友達でいたのに、遂に「言ってしまった」。

最終的に「想いをちゃんと伝えよう」という結論に落ち着くところはよくある展開と言ったところですが、「伝えない」ことによる後悔と「伝える」ことの苦しさがここまで美しく描かれた作品はあまり見たことがないです。

なっちゃんに好きだと伝えたい、だけどなっちゃんを困らせられない。

この板挟みでずっと生きてきたいちこおばちゃんの最期の告白が、単純に「やっと言えた」というスッキリしたものではないからこそ、この物語の美しさが引き立っているのだと思います。

まあでもやっぱり本当の想いを伝えないと後悔するというのは、私の実体験的にも本当のことだと思いますね…笑。

ゆうかさんのこういう性格、うらやましいです。

お気に入りのキャラはゆうかさんです。

異様にグイグイ来るところはあき同様ちょっと引きましたが、あきのことを本当に大好きなんだなって分かりやすいのが他の登場人物と対照的ですね。

まとめ

正直ジャンプ+でこんな上質な百合が見られるとは想像もしていませんでした。

こういう思いがけない百合との出会いは嬉しいものですね。

読んでいただきありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました